MENU

大成建設の年収を有価証券報告書で検証|1191万円とスーパーゼネコン4社比較

目次

結論:大成建設の平均年収は1,191万円、スーパーゼネコン最高水準へ

最初に結論からお伝えします。大成建設株式会社(証券コード1801・東証プライム上場)は、スーパーゼネコンと呼ばれる大手総合建設会社5社の一角です。最新の有価証券報告書(2026年3月期)によると、平均年収は1,191万円で、前年から132万円増え、同業の大手の中でも高い水準に並びました。新卒採用は毎年250名を超える規模ですが、知名度と待遇の高さから応募が集まり、就職難易度は建設業界でも上位とされています。

この記事では、煽らずに公的データで実態を確かめます。就職活動や転職で大成建設を調べている方が知りたい次の3点に、出典つきで直接お答えします。まず受かるのかという点では、採用倍率と採用大学、学歴の実態を見ます。次にどう対策するのかという点では、選考の各段階で問われることを整理します。そして後悔しないかという点では、年収・残業・離職率・転勤の実態を冷静に検証します。就職難易度や選考対策をさらに詳しく知りたい方は、大成建設の就職難易度と選考対策をまとめた記事もあわせてご覧ください。

主要な数値を先に表にまとめます。出典は有価証券報告書と公式の採用ページで、すべて年度を明記しています。退職金については、後で述べるとおり公式の明示額が見当たらないため、確認できた範囲だけをお伝えします。

項目 数値 出典・年度
平均年収(単体) 1,191万円 有価証券報告書(2026年3月期)
平均年齢 42.3歳 有価証券報告書(2026年3月期)
平均勤続年数 17.0年 有価証券報告書(2026年3月期)
従業員数(単体) 9,518人 有価証券報告書(2026年3月期)
総合職の初任給(修士了/大学卒) 月給32万円/30万円 公式採用ページ(社員・全国コース/2026年6月時点)
新卒採用人数の目安 例年250〜300名程度 就活情報サイト各社(推計)
退職金の公式モデル額 公式未記載 公式採用・IR資料で明示額を確認できず

大成建設とはどんな会社か

大成建設は、東京都新宿区に本社を置く総合建設会社です。1873年(明治6年)の創業で、150年を超える歴史を持ちます。超高層ビルや橋梁、ダム、トンネルといった大規模なインフラから、再開発や海外プロジェクトまで幅広く手がけてきました。建物の設計から施工までを一括して請け負う元請けの大手を「ゼネコン(総合建設会社)」と呼びます。その中でも売上規模が最上位の数社が「スーパーゼネコン」と呼ばれ、大成建設はその一角です。

従業員数と会社の規模感

2026年3月期の有価証券報告書によると、提出会社(大成建設単体)の従業員数は9,518人です。前年の8,994人から524人増えており、採用を積極的に進めていることがうかがえます。グループ全体では国内外に多数の関係会社を抱え、売上高は連結で1.7兆円を超える規模です。大成建設は株主に特定の親会社を持たない独立系のゼネコンで、社員が会社の株を保有する仕組みを持つ点も特徴とされています。

スーパーゼネコンの中での位置づけ

スーパーゼネコンは、大成建設のほかに鹿島建設(証券コード1812)、大林組(同1802)、清水建設(同1803)、竹中工務店の5社を指すのが一般的です。竹中工務店は非上場のため有価証券報告書がなく、本記事の数値比較では上場4社を扱います。大成建設はこの中で売上高・受注高ともに上位に位置し、土木と建築の両分野でバランスのよい事業構成を持っています。

大成建設の平均年収はどう推移してきたか

単年の数字だけでなく、推移も見ておきましょう。大成建設の平均年収・平均年齢・平均勤続年数の6年間の推移は、各年度の有価証券報告書をもとにすると次のとおりです。

年度 平均年収 平均年齢 平均勤続年数
2021年3月期 985万円 42.9歳 18.2年
2022年3月期 963万円 42.9歳 18.2年
2023年3月期 992万円 43.0歳 18.1年
2024年3月期 1,024万円 42.9歳 17.9年
2025年3月期 1,058万円 42.4歳 17.2年
2026年3月期 1,191万円 42.3歳 17.0年

平均年収は、ここ数年で着実に上がってきています。2022年3月期に一度963万円まで下がったあと、2023年3月期以降は4期連続で増えています。とくに直近の2026年3月期は、前年の1,058万円から1,191万円へと132万円も伸びました。建設需要の高まりや人材確保のための待遇改善が反映されたものと考えられます。平均勤続年数は17年前後で安定しており、長く働く社員が多い会社といえます。

6年推移の出典は、各年度の大成建設の有価証券報告書です(EDINETの開示をもとにIRBANKが集計した大成建設の年収データを参照)。各年度の原本はEDINETで確認できます。

競合比較:スーパーゼネコン4社の年収と勤続年数

年収や定着のしやすさは、1社だけ見ても水準が分かりにくいものです。そこで、上場しているスーパーゼネコン4社の数値を、各社の有価証券報告書で並べます。比較の公平のため、4社がそろって開示している2025年3月期で年度をそろえました。年収・勤続年数・従業員数は、いずれも有報の単体ベースの値です。竹中工務店は非上場のため、有報の数値がそろわず表には含めていません。

会社名 平均年収(2025年3月期) 平均勤続年数 従業員数(単体)
鹿島建設(1812) 1,184万円 16.4年 8,854人
大林組(1802) 1,140万円 16.4年 9,386人
大成建設(1801) 1,058万円 17.2年 8,994人
清水建設(1803) 1,011万円 16.0年 11,163人

2025年3月期で並べると、大成建設の平均年収は1,058万円で、鹿島建設・大林組に続く位置でした。ただし大成建設はひと足早く次の年度を開示しており、最新の2026年3月期では1,191万円まで伸びています。他の3社の2026年3月期はまだ公表されていないため横並びの比較はできませんが、大成建設が直近で大きく待遇を引き上げた点は押さえておくとよいでしょう。平均勤続年数は4社とも16〜17年台で、いずれも長く働きやすい環境がうかがえます。

各社の出典は、各社2025年3月期の有価証券報告書です。大成建設の2026年3月期の値は同社2026年3月期の有価証券報告書によります。数値はEDINETの開示をもとにIRBANKが集計した、鹿島建設の年収データ大林組の年収データ大成建設の年収データ清水建設の年収データを参照しています。各社の有価証券報告書の原本はEDINETで確認できます。

初任給と退職金:公式で確認できること

初任給は、年収のスタート地点として気になる方が多い項目です。大成建設の公式採用ページによると、勤務地を全国とする社員(全国)コースの総合職の初任給(月給)は、博士了で34万円、修士了で32万円、大学卒で30万円、高専卒で28万円です。勤務地を限定する社員(エリア)コースは、地域によってこれより数千円から2万円ほど低く設定されています。昇給は年1回(7月)、賞与は年2回(6月・12月)と記載されています。学部卒でも月給30万円からと、スーパーゼネコンの中でも高めの水準です。

退職金は「公式の明示額が見当たらない」

退職金については、注意が必要です。大成建設の公式採用ページやIR資料を確認した範囲では、モデル退職金の具体額は明示されていませんでした。退職金は、勤続年数や役職、退職理由によって大きく変わり、企業年金や確定拠出年金(会社が掛金を出して運用する年金)と組み合わされることが多いため、一律の金額を公表していない会社は珍しくありません。したがって本記事では、根拠を示せない推計額は載せません。具体的な退職金の額や仕組みを知りたい場合は、選考の終盤や内定後に、会社へ直接確認するのが確実です。「大成建設 退職金」で出回る具体的な金額の多くは、第三者サイトによる推計であり、会社の公式発表ではない点に注意してください。

初任給の出典は、大成建設 採用情報サイト(募集要項)です(2026年6月時点)。退職金は、同採用ページおよびIR資料で明示額を確認できませんでした。

受かるのか:大成建設の就職難易度と採用倍率

ここが最も気になる方が多いところだと思います。結論として、大成建設の就職難易度は建設業界でも上位とされています。スーパーゼネコンの中でも知名度と年収の高さから応募が集まる人気の就職先です。ただし採用人数自体は多く、対策を重ねれば手が届かない相手ではありません。

採用倍率の目安と注意点

採用倍率について、会社が公式に発表した数値は見当たりません。就活情報サイト各社の推計では、事務系総合職が約20倍、技術系職が約10倍とされ、採用枠の小さい事務系のほうが競争が厳しくなる傾向があります。これらはエントリー数を仮定した推計値で、年度や応募経路によって変わりますので、あくまで目安として捉えてください。新卒の採用人数は例年250〜300名程度とされ、2024年度には400名を超えた年もあったと報じられています。

採用大学と学歴フィルターの実態

過去の採用実績に挙がる大学には、日本大学、東京理科大学、早稲田大学、東北大学、明治大学、京都大学、九州大学、立命館大学などがあります。難関大学が中心ですが、最も採用が多いのは日本大学とされ、中堅の私立大学からの実績も含まれています。公式採用ページに大学名を基準とした選考制限の記載はなく、特定の大学だけで足切りをする強い学歴フィルターは公開情報からは確認できません。学歴だけでなく、人柄や仕事への適性を含めた総合的な判断と見ておくとよいでしょう。なお、ここで挙げた大学名や採用人数は就活情報サイトの集計に基づく参考値で、会社の公式発表ではありません。

採用大学・倍率の出典は、就活情報サイト各社(四季報・就活会議の会員データを集計した各社まとめ)です。会社公式の発表ではないため、参考値として扱ってください。

どう対策するのか:選考の各段階で問われること

選考の流れは、おおむね次のように進みます。年度や職種によって細部は変わりますので、最新の手順は公式採用ページで確認してください。以下は就活情報サイトに投稿された体験談を、段階別に要約したものです。

  1. 会社説明会・インターンシップへの参加
  2. エントリーシートの提出
  3. 適性検査(Webテスト)
  4. 面接(一次・二次・最終の複数回)
  5. 内定

エントリーシートで書くこと

エントリーシートでは、志望動機や学生時代に力を入れたこと、研究内容などが問われます。スーパーゼネコンは志望者が多いため、なぜ建設業界なのか、なぜ同業他社ではなく大成建設なのかを、自分の言葉で説明できるかが見られます。大成建設は地図に残る大規模なプロジェクトに強みを持つ会社ですので、関心のある事業や技術を自分の経験と結びつけて書けるようにしておくとよいでしょう。

適性検査で備えること

適性検査はWebテスト形式で実施された体験談が多いです。問題集を1冊やり込み、言語・計算の問題に慣れておくと安心です。性格を見る検査では、地道さや協調性、安全への意識といった、建設の仕事で求められる資質と自分の回答が大きくずれないように、落ち着いて答えるとよいでしょう。

面接で見られていること

面接は複数回行われます。問われるのは、志望動機の一貫性、なぜ建設なのか、入社後に何をしたいのかという点です。技術系では研究内容の深掘りも多く、自分の専門と会社の事業をどう結びつけるかを語れると説得力が増します。最終面接では、長く働く覚悟やキャリアプランが見られる傾向です。転勤の多い業界ですので、勤務地に対する考え方も整理しておくとよいでしょう。

後悔しないか:年収・残業・離職率・転勤の実態

大成建設について調べると、「やばい」「やめとけ」といった言葉に出会うことがあります。ここでは、それぞれの不安を断定せず、確認できる事実とそうでない噂を分けて見ていきます。

残業と長時間労働の実態

建設業界は、もともと長時間労働になりやすい業界です。とくに施工管理(工事現場の進行・品質・安全を管理する仕事)は、工期に追われやすい職種とされています。一方で、2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、業界全体で働き方を見直す動きが進んでいます。大成建設も週休2日の現場運用や業務のデジタル化に取り組んでいるとされます。ただし、部署や現場による差は残るとみられ、「残業が一切ない」とは言えません。具体的な残業時間は、会社が一律の数値を公表していないため、選考の場で確認するのが確実です。口コミで語られる厳しい数字は、特定の時期や部署の個人の体感であり、全社の平均値ではない点に注意してください。

離職率と定着のしやすさ

大成建設の平均勤続年数は2026年3月期で17.0年と長く、これは社員が長く働き続けていることを示す客観的な指標です。スーパーゼネコン4社の中でも勤続年数は上位で、定着のよさがうかがえます。一方、第三者サイトでは離職率を3%前後とする数字も見られますが、算出方法や対象範囲が明示されないものが多く、本記事では断定しません。長く働けるかどうかの目安としては、公式に開示される平均勤続年数のほうが信頼できる指標といえます。

転勤と勤務地

全国・海外にプロジェクトを持つ会社ですので、転勤や現場異動は前提と考えておくほうが現実的です。とくに施工管理は、担当する現場が変われば勤務地も変わります。腰を据えて1か所で働きたい方には負担に感じられる場合があります。大成建設には勤務地を限定する社員(エリア)コースもありますので、転勤の範囲を抑えたい方は、コースの違いを内定前によく確認しておくとよいでしょう。

よくある質問(FAQ)

大成建設の平均年収はいくらですか?

2026年3月期の有価証券報告書によると、平均年収は1,191万円です。平均年齢は42.3歳、平均勤続年数は17.0年です。前年の1,058万円から132万円増え、スーパーゼネコンの中でも高い水準に並びました。

大成建設の年収はこの5年でどう変わりましたか?

有価証券報告書ベースで、2021年3月期の985万円から2026年3月期の1,191万円まで、ほぼ一貫して増えています。とくに直近の2026年3月期は前年から132万円伸びました。建設需要の高まりや待遇改善が背景とみられます。

大成建設の初任給はいくらですか?

公式採用ページによると、社員(全国)コースの総合職初任給(月給)は、修士了で32万円、大学卒で30万円、博士了で34万円、高専卒で28万円です(2026年6月時点)。勤務地を限定するエリアコースはこれより数千円から2万円ほど低めです。

大成建設の退職金はいくらですか?

公式採用ページやIR資料を確認した範囲では、モデル退職金の具体額は明示されていません。退職金は勤続年数・役職・退職理由で大きく変わり、企業年金などと組み合わされるため、一律額を公表していないとみられます。正確な額は会社へ直接確認することをおすすめします。

大成建設の就職難易度はどのくらいですか?

建設業界でも上位とされています。知名度と年収の高さから応募が集まるためです。就活情報サイトの推計では事務系が約20倍、技術系が約10倍とされますが、新卒採用は例年250〜300名程度と多く、対策を重ねれば手が届かない相手ではありません。

大成建設に学歴フィルターはありますか?

公開情報からは、特定の大学だけで足切りをする強い学歴フィルターは確認できません。難関大学が中心ですが、最も採用が多いのは日本大学とされ、中堅大学からの実績も含まれます。学歴だけでなく、人柄や適性を含めた総合判断と見られます。

大成建設は他のスーパーゼネコンと比べてどうですか?

2025年3月期の有報では、平均年収が1,058万円で鹿島建設(1,184万円)・大林組(1,140万円)に続く位置でした。ただし大成建設は最新の2026年3月期で1,191万円まで伸びています。他社の同年度はまだ公表されていません。平均勤続年数は各社16〜17年台で大きな差はありません。

まとめ

大成建設は、2026年3月期の有価証券報告書で平均年収1,191万円というスーパーゼネコン最高水準の待遇に並んだ一方、就職難易度も建設業界で上位の会社です。「やばい」と語られる長時間労働や転勤は、業界全体の特性であり、上限規制以降は改善も進んでいます。根拠の不確かな噂に振り回されず、有価証券報告書や公式採用ページの一次データで実態を確かめたうえで、自分の希望する働き方と合うかを判断することが大切です。退職金など公式に明示されない項目は、内定前後に会社へ直接確認することをおすすめします。就職難易度や選考対策を深掘りしたい方は、大成建設の就職難易度をまとめた記事もあわせてご覧ください。

ゼネコンとサブコンの違いや建設業界全体の構造は、サブコンとは(ゼネコンとの違い)を解説した記事もあわせてご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次