家族みんなの夢が詰まったマイホーム。
手に入れたなら安心安全に暮らしたいですよね。
「マイホームを買ってすぐ問題が見つかった」なんてことがあったら大変です。
そんな時のための保険が住宅瑕疵担保責任保険いわゆる「住宅の瑕疵(かし)保険」です。
今回は、この瑕疵(かし)保険とはどのような保険なのか、保証対象などをご紹介します。
瑕疵(かし)」とはどんな意味?
そもそも「瑕疵(かし)」という言葉自体、耳なれないですよね。
調べてみると、次のような内容でした。
瑕疵とは「きず」を意味する言葉であり、主にビジネスシーン等において不具合・欠陥・欠点・失敗などを指す意味で用いられる表現。「瑕」も「疵」も「傷」の同義語・類義語である。法律の用語としては、本来であれば、あるべき機能・性能・要件が満たされていない状態を指す。
webilo辞書-瑕疵
そう、瑕疵とは「きず」を意味する言葉なんです。
では、今回は住宅ということで特定の売買契約についての「瑕疵(かし)」の意味として見てみると
その目的物に何らかの欠陥・不具合があることで、その品質や性能が損なわれている状態
住宅の場合の「瑕疵(かし)」は「建物の欠陥」ということになります。
住宅の瑕疵(かし)保険とは?
「瑕疵(かし)」の意味をお分かり頂いたところで、続いては「住宅の瑕疵(かし)保険」についてお話ししていきましょう。
住宅の瑕疵(かし)保険、正式名称は「住宅瑕疵担保責任保険」と言います。(以後、「住宅かし保険」とします)
国土交通省の住宅瑕疵担保制度ポータルサイト「SUMAIANSIN」によると
新築住宅に瑕疵があった場合に、補修等を行った事業者に、保険金が支払われる制度
国土交通省-SUMAIANSHIN-住宅瑕疵担保制度ポータルサイト-住宅瑕疵担保責任保険について
となっています。
新築した住宅に何らかの欠陥があった時、新築住宅を施工、販売した事業者には補償の責任があり、これの裏づけ財源として事業者には住宅瑕疵担保責任保険への加入が義務付けられているのです。
住宅を購入する私たちを国が守ってくれる制度ということですね。
このポータルサイトには
「また、保険への加入にあたっては、住宅の工事中に検査が行われます」
とも書かれていて、申し込みは、請負契約をした後、新築住宅を施工、販売する事業者が保険の申し込みを行い、そして着工となります。
その際、契約する保険法人や保険内容についてよく確認し、引き渡しの際は保険の内容を記載した書面を忘れず受け取りましょう。
また保険は国土交通大臣が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」の保険に限られます。
下のシンボルマークと同様に、よくご確認ください。
どんな欠陥(瑕疵)が保証対象になるの?
住宅かし保険はマイホームをもつ私たちを欠陥住宅から守る国の制度というのはお分かり頂けたと思います。
しかし壁の傷が気になるなど何でもかんでも保証してくれるというわけにはいきません。
では、どのような欠陥が対象になるのでしょうか。
国道交通省のサイトには
新築住宅を供給する事業者は、住宅のなかでも特に重要な部分である、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分の瑕疵に対する10年間の瑕疵担保責任(※1)を負っている
国土交通省-SUMAIANSHIN-住宅瑕疵担保制度ポータルサイト-新築住宅に関する法制度
となっています。
つまり耐震性に関わる構造躯体と雨漏りに関わる欠陥に対してということです。
構造耐力上主要な部分(基礎、土台、床版、壁、柱、斜材、横架材、小屋組、屋根版)
建築基準法に満たないレベルの構造耐力性能であった場合の補修工事が対象。
雨漏りの浸入を防ぐ部分(屋根、外壁、開口部)
雨漏りが発生したり防水性能を満たさない場合の補修工事が対象です。
保守期間は原則10年となります。
※1瑕疵担保責任とは、契約の目的物に瑕疵(欠陥)があった場合に、これを補修したり、瑕疵によって生じた損害を賠償したりする責任のことをいいます。
注意が必要な瑕疵保険の保証対象外の事例とは?
構造躯体と雨漏りが保証対象とお話ししましたが、実は、対象外になる場合がいくつかあるので注意が必要です。
・経年劣化による雨漏り
例えば、定期的にメンテナンスが必要な屋根ですが、メンテナンスをすることなく何十年も使用し、屋根材が痛んで割れて雨漏りをすることがあります。
これは経年劣化による雨漏りとなり対象外になります。
・自然災害による雨漏り
保証内であっても、台風などの飛来物で壁に穴が開き雨漏りした場合も住宅かし保険の対象外となります。災害に関しては火災保険の対象になるケースが多いです。
つまり一般的に言われる「初期不良」の保証となるのがこの住宅かし保険なのです。
気になる保険料は?
さて、住宅の欠陥に備える保険と聞くと、保険料が高いのではないかと不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご安心ください。
新築住宅の場合、住宅の建築を請け負う事業者、新築住宅の施工、販売を行う事業者に加入義務があるため、住宅を購入する私たちが加入の手続きをする必要はないのです。
ですので、国が保障している10年間は保険料がかかることはないわけです。
ただ、施工、販売する事業者がそれぞれで延長保証のオプションも用意していることがありますので、その部分に関しては料金が発生することがあります。
確認を忘れずになさってくださいね。
マイホームを施工した会社が倒産したらどうなる?
家づくりを考えている最中に聞くと少し怖いお話しですが、保証期間の10年間の間にマイホームを購入した事業者が倒産してしまうということもあり得ますよね。
そういった理由で補修を受けてもらえない場合もあるかもしれません。
その場合もご安心ください。
マイホームを購入したご本人が住宅かし保険を販売している保険法人に保険金を請求できるようになっています。
簡単に言えば新築した会社が倒産していても、加入している保険の窓口に連絡すると、保険金や補修工事の手配をしてくれるということですね。
また、マイホームを購入してすぐに、施工してくれた事業者が倒産ということに出くわさないように、信頼できる建築会社を選ぶということも忘れないでくださいね。
なお、先ほども少し触れましたが、住宅かし保険を販売している法人を「住宅瑕疵担保責任保険法人」といいます。瑕疵担保責任保険を取り扱うには国土交通大臣の指定が必須となります。現在(2021年9月)、保険法人は全国に5つあります。保険料やサービスに多少の違いはありますが、瑕疵担保責任保険の仕組みは各保険法人で共通となっています。
国土交通省の住宅瑕疵担保制度ポータルサイト「SUMAIANSIN」にその5つの保険法人が記載されていますので、家づくりを考えていらっしゃる方はご覧になっておいた方がいいと思います。
瑕疵保険の対象外の破損など、どんな保険に入ればいいの?
このブログをご覧いただいている皆さんの中には、住宅かし保険で「購入して間もないマイホームのクロスが剥がれた」「キッチンの排水が詰まった」などの補修も保証対象となると思われていた方も少なくないのではないでしょうか。
お話ししてきました通り、これらは対象外となってしまいます。
例えば、先述しました「台風での飛来物により穴が開き雨漏り」という事例には、火災保険が適用となります。
マイホームを守る為には、この「火災保険」も重要となります。
火災保険は、台風や落雷などの自然災害のほか、火災はもちろん破裂や爆発なども保証対象となります。
重要と言えば、「地震保険」も地震大国である日本ではマイホームを守る為には必要と言えます。
ただし、地震保険は単独での加入はできず、火災保険とセットで申し込む必要がありますので注意してください。
地震による倒壊や破損が対象になり、地震によって起きた火災は地震保険をつけていないと保証されない商品が多いです。
その他、「地盤保証」、「シロアリ保証」、「設備保証」などマイホームを守るさまざま保証があります。
全て内容は違いますし、保険や保証はそれぞれ会社によっても変わってきます。
最近はスマートフォンに修理保証をつける方も多いと思いますが、
それと同じように、どういった故障が保証対象なのか、その場合どのような保証が受けられるのかなどしっかりとご確認ください。
内容を把握したり、予算を捻出したりと大変なことはたくさんあるかもしれませんが、安全で安心な暮らしのためにしっかりと内容を理解、把握し適正に予算を振り分けるようにしましょう。
さいごに・・・
今回は住宅かし保険について、ご紹介してきました。
家づくりというのは、「家を建てる」ことについてだけでなく、安心で安全な暮らしをするには、少し難しい予算や保険などについてもしっかりと考えなければならないということがお分かりいただけたと思います。
その為にも信頼できて、いつでも相談できる建築会社を選びましょう。
アトリエプラスでは、国土交通大臣が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」であるJOC(株式会社日本住宅保証検査機構)に加入しておりますので安心してお任せください。
新築住宅の場合、お引き渡しから10年間の住宅かし保険をおつけしております。
延長することも可能で、最長60年間まで延長できますので、ご相談ください。
その他、気になる設備などの保証もご用意しております。
毎日よく使うキッチンやお風呂といった設備にも保証をつけることができます。
また火災保険の販売代理店でもありますので、ご家族皆様が安心して暮らせるように希望に沿った内容を提案することができます。
私たちアトリエプラスはお家に不具合があればいつでも駆けつけて修理致します。アフターメンテナンスの日でなくても、保証期間が過ぎても、それは変わりません。
初期不良をカバーするアフターフォローや保証は当たり前。いかにお客さまと長い付き合いをさせていただき、お住まいに関する困りごとに対応できるかが、住宅会社の価値の一つだと考えています。
家を建てるだけでなく、その先もずっと安心して過ごしていただける。
それが私たちアトリエプラスの強みです。