家づくりを考え始めると、馴染みのない用語や材料の種類などが、たくさん登場しますよね。
ぼんやりとは理解できるけど、はっきりとはわからない用語や材料の数々をわかりやすくご紹介していくのも私たちアトリエプラスの役目だと考えています。
今回は、その中から家づくりにとって、とても大切で要となる「柱」にも使われる「無垢材」と「集成材」についてご紹介していきましょう。
家づくりを始めて、すぐに出会う用語(or言葉?or材料の名前?)の中に、この「無垢材」「集成材」があります。
「何となく無垢材なら間違いないような気がするけど、集成材というのも気になる」という方も多いはず。
「無垢材」、「集成材」は一体どのような木材なのか、
それぞれメリット・デメリットについても、しっかりとお伝えします。
無垢材とは?集成材とは?
柱には「無垢材」と「集成材」と二つの種類があります。
「無垢材は何となくわかるけど集成材って何?」と思われる方も少なくないでしょう。
それぞれどのような材木なのか詳しくご紹介していきますね。
無垢材は何となくわかるけど集成材って何?
まずは、家づくりを始めたばかりの方にとって馴染みのない「集成材」からご紹介していきましょう。
十分に乾燥させた厚み2センチ程度の板を接着剤で数枚貼り合わせた構造材のことを「集成材」といいます。
柱や土台によく使われる4寸角なら4~5枚程度、梁など大きな構造材(構造材・・・家の骨組み部分のこと。柱や梁など建物をを支える材木)の場合は10枚以上貼り合わせています。
この集成材は、およそ100年ほど前に大径材(「たいけいざい」と読み、原木となる丸太の直径が40~60㎝m以上の太い木材)が不足したヨーロッパで開発されたのが最初といわれています。日本の建築用材としては、40~50年ほど前に和室用の化粧柱として使われるようになり、その後は構造材としての柱や梁としても使われるようになりました。
集成材のメリットとは
集成材のメリットは、反ったり曲がったり収縮したりすることがほとんどないことです。また、産地や個体差による強度のばらつきが少ないことから、たとえ細い構造材であっても設計強度を確保できるためコストダウンもしやすくなります。建てる側からすれば非常に扱いやすい材料と言えます。
接着して作る材木ということで、無垢材では実現できない幅、厚み、長さの製品を自由自在に作り出すことも可能です。
見た目が美しい木を見えるところに使用し集成材を作ることができるので、手ごろな価格で高級感あふれるように見せることも。
品質の安定だけでなく、デザイン性にも集成材ならではのメリットがあります。
人にやさしいイメージの無垢材とは?
人や身体、環境にも優しいイメージのある「無垢材」
実際はどのような木材なのか・・・
無垢材とは、自然に生える一本の丸太を、そのまま製材した木材のことをいいます。
表面に接着剤を使って張り物をしたり、修正加工したものではない木材のことで、1つの材質でできているものを『むく(無垢)』といいます。
一本の太い丸太から挽いて接着などの加工を施さず、木本来の木目や質感を楽しむ「一枚板」も無垢材の一種です。
無垢材は、いわば木そのままの素材ですから、自然な風合いが魅力です。
ダイナミックな木目を味わえ、木のいい匂いに包まれるのを夢見て無垢材を選ばれる方も多いのではないでしょうか。
無垢材のメリットとは
その他にも、無垢材のメリットはたくさん。
接着剤などの化学物質を含まないことから、人に優しい素材と言われているのはもちろんのこと、コーティングを施していないオイル仕上げの場合は手触りも楽めます。
また湿度を調整してくれるのも無垢材の良いところです。
湿度の高い時は水分を吸収してくれ、乾燥している時は水分を出して潤いを与えてくれる、いわば天然の除湿器、加湿器というわけです。
また傷がついた場合に補修がしやすいのも無垢材のいいところです。
無垢材は、風合いの良さや希少性の高さから、高級感を醸し出す素材としても人気の部材です。
「集成材」にも「無垢材」にもデメリットはあるのです
集成材のデメリットは?
製材しただけの無垢材と違って反ったり曲がったり収縮したりすることがほとんどないことが最大のメリットである「集成材」
不安な点は、板材を数枚貼り合わせているので、常にはがれるリスクがあるのです。
集成材がはがれることを「剥離」(はくり)といいますが、板の乾燥が不十分だったり、接着面が均一になっていなかったり、保管場所や流通している時、また建築段階で湿気の多い環境にあった場合などの条件が重なったり、どこか一か所で起こることがあると、それが家を建てた後であっても剥離の可能性が高まるといわれています。
もちろん、このような悪条件があったからといって、すべての集成材が剥離するとは限りませんが、過去には雨漏りや内部結露など湿気が原因ではがれてしまった事例はあるようです。
また、接着剤で板と板を貼り合わせてあるということは、接着剤に含まれる化学物質の量も当然増えることになってしまいます。
無垢材にもデメリットが!?
自然のままの人に優しい「無垢材」にも実はデメリットはあるのです。
木を伐採すると、内部に含んでいた水分がどんどん抜けていき、その過程で木は収縮していきます。また、収縮する際には反ったり曲がったりということも出てきます。
しっかりと乾燥していない無垢材を使用すると、家を建てた後に反ってしまうこともあるので、無垢材を使用する場合、しっかりと乾燥させたものを使用することが鉄則となります。
また先ほどもご紹介した通り天然の除湿器、加湿器として呼吸をするのが無垢材のメリットです。調湿機能があるというのことは、伸び縮みすることはやむを得ないですね。
その特徴を熟知している熟練の職人がいるかどうかも建築業者を選ぶ際に気を付けた方がいいポイントです。
また、集成材に比べ高価で、手に入れることが難しいこともあります。
さいごに・・・アトリエプラスの無垢材へのおもい
~木・百年の想い~をテーマに「丈夫で永く住める家」親から子へそして孫へ受け継がれて ゆく住まいを造りつづけることがアトリエプラスの想いです。
いかがでしたでしょうか。
家づくりを始めるとき、「自然の風合いを生かしたナチュラルな暮らしがしたい」「高級感は外せないけど、コストはなるべく抑えたい」などいろんな思いが溢れますよね。
「無垢材」と「集成材」についてメリット・デメリットを含めそれぞれの特徴を、お知りになった今、少しずつ家づくりに対するイメージが絞りこめてきたのではないでしょうか。
集成材には、集成材の良いところがあります。
ですが接着材を使用した材木が使用され始めてから、長い年月が経っているわけではないのです。
そのため想定では大丈夫だといわれていますが、あくまで想定の範囲を出ないというのが現状です。
『アトリエプラス』では、「無垢材」を使い、家づくりをしています。
あなたとご家族の安全安心な暮らしを願い、本来の木の風合いや特徴を大切にしているから。
また弊社は、構造の柱や梁を見せるような「無垢材」を最大限に生かしたデザインでの施工も特色の一つとなっています。
これは、木本来の木目が生かされるからこそ、自然な木そのものが特色となり世界に一つだけの、あなただけのデザインの家になるからです。
私たちの身体にも、とてもやさしい無垢材だから安心してできる施工なのです。
同じような柱や梁を見せる施工を「集成材」で行う業者ももちろんいます。
そうなるとどうしても接着剤が使われる集成材がむき出しの状態になりますので
化学物質による過敏症の方などは注意したほうがいいかもしれません。
大切なのは、木造についてきちんとした知識のある設計者、施工者に相談することがとても大切です。そのことが決して高単価になることでは無いと思います。日本各地にはまだまだそうした知識と木に対する情熱のある大工や建築士が沢山いると思います。
もちろんアトリエプラスも、きちんとした知識のある設計者、施工者として誇れる知識と情熱を持っております。
世界において「集成材」の歴史が100年程度ですが、日本には建築物として1300年以上の歴史を誇る法隆寺をはじめとして、築100年以上の木造建築物がたくさんあります。
先人たちの知恵と実績のある「無垢材」だからこそ、私たちの安全で安心なで豊かな暮らしにつながるのではないでしょうか。
あなたの家もいつまでも受け継がれる家となるように、どんな木材を選ぶのか考えるヒントになさってください。