「瓦屋根は地震に弱い」は本当? 屋根材の特徴と耐震性

家づくり
家づくり

フルオーダーができるウッドアートスタジオでは、屋根材も好きなものを使うことができます。

その時、一番多い質問が「木造住宅で瓦屋根だと耐震性は大丈夫?」というもの。答えから先にお伝えしますと、「瓦屋根が地震に弱い」とは、一概にはいえません。

今回は、最近人気の屋根材「瓦」「ガルバニウム鋼板」「コロニアル」の3種類に絞り、メリット・デメリットを解説します。ぜひ、ぴったりの屋根材を見つけるヒントにしてみてくださいね!

屋根材は「耐用年数」「費用」「材料の長所」で比較!

建材選びは、始めると想像以上に迷うことも珍しくはありませんが、屋根材はそれぞれの特徴がはっきりしていて、意外と比較がしやすいです。

まずは簡単に「瓦」「ガルバニウム鋼板」「コロニアル」の特徴を見てみましょう。

「耐用年数」が一番長いのは「瓦」

瓦の中でも陶器瓦は、その焼き方次第で100年も保つものも。続いて、耐久性が高いのが「ガルバニウム鋼板」の25〜35年、10年ごとにメンテナンスが必要なのが「コロニアル」です。

「費用」は設置費とメンテナンスの頻度をチェック

続く「費用」は、耐用年数が長いものほど最初にお金がかかり、逆にメンテナンス費用は抑えられる傾向にあります。

初期費用が一番リーズナブルなのは「コロニアル」。現在の住宅では最も普及率の高い材料です。屋根材が安価で構造がシンプルなので、メンテナンス費も安価ですが、10年ごとに再塗装などのメンテナンスが必要です。

次に初期費用がかからないのが「ガルバニウム鋼板」。金属屋根の中では比較的安価ですが、「コロニアル」に比べると高め。屋根材が高い分、ふき替えとなると費用もかかりますが、その頻度は25〜35年ごとと、長めです。

耐用年数が長い「瓦」は、この3種類の中では屋根材自体が一番高価。施工も手間がかかることから、「コロニアル」と比較すると、初期費用が1.5〜2倍かかります。ところが耐用年数が50〜100年ですから、メンテナンス費がほとんどかからないのが特徴です。

「材料の長所」は短所とも隣り合わせ

「コロニアル」は、重量が「瓦」に比べ約半分程度と軽量。その分耐久性は低く、経年劣化なども出やすい材料です。ただ、普及率が高いこともあり、カラーバリエーションが豊富なのが魅力。

「ガルバニウム鋼板」は、「瓦」の10分の1ほどと軽量で、「コロニアル」に比べて耐久性も高いのが特徴です。ただ、飛来物による穴や凹み、海に近い地域などではサビが原因で、メンテナンスが必要になる場合も。

「瓦」は高価なだけあって、耐水・耐火・防音に優れ、汚れにも強い上に、経年劣化も気にしないで済みます。ただし、一番重い屋根材であるため、それに耐えうる「壁量」が必要に。そのため、間取りに制限が出る可能性があります。

屋根材の特徴はざっくりとつかめてきたでしょうか? ちなみに、ウッドアートスタジオで人気なのは「瓦」と「ガルバニウム鋼板」です。次に、それぞれの材料の特徴を深掘りしていきますので、気になる屋根材をチェックしてみてくださいね!

一番人気! 「ガルバニウム鋼板」は外壁材とセットに

耐用年数…25〜35年

メンテナンス間隔…10〜20年ごと

施工費用(1㎡)…7000〜1万3000円

ウッドアートスタジオでは一番人気の屋根材が「ガルバニウム鋼板」です。その無機質でシンプルなフォルムがスタイリッシュだと、外壁材とセットで選ぶ方が徐々に増えてきています。都会にも、自然豊かな街並みにもマッチする、デザイン性の高さが魅力です。

「ガルバニウム鋼板」のメリット

「ガルバニウム鋼板」とは、板状にした鉄に、アルミニウム・亜鉛・シリコンをメッキしたもの。サビに弱い鉄をメッキすることで、サビや酸化に強く、耐用年数を長くすることができます。

金属屋根といえば、一昔前は「トタン屋根」のイメージでしたが、最近ではいろいろな種類が出てきています。ガルバニウム鋼板もその一つで、金属屋根の中では比較的安価な建築材。熱の反射率が高いため、太陽光の熱を跳ね返してくれる性質もあります。

また、瓦の10分の1とかなり軽量なほか、10年でメンテナンス時期が来るコロニアルに比べると耐久性にも優れているため、メーカーによっては20年の保証が付いているものもあります。

メンテナンスの回数が少ないということは、それだけランニングコストが抑えられるということ。

ウッドアートスタジオでは、その高いデザイン性から、外壁材も合わせてガルバニウム鋼板にする方が多いのですが、見た目が統一されてスタイリッシュになることに加え、「外壁と屋根のメンテナンス時期がそろう」というメリットもあります。

家の再塗装を行う場合、足場を組みますが、外壁と屋根を同時に行った方が、コストパフォーマンスが良いのでおすすめです。

「ガルバニウム鋼板」のデメリット

シュッとしたフォルムがシンプルでスタイリッシュなガルバニウム鋼板ですが、デザインはさほど豊富ではありません。

また、メッキをしてサビにくく加工してあるとはいえ、絶対に錆びないというものではないので、海の近くの住宅では注意が必要。初期費用がコロニアルの1.2倍程度なので、当然ふき替えになった場合には費用が多くかかります。

海に近い住宅は、1〜2ヶ月に1度を目安に、屋根全体に水をかけるケアを行うと良いでしょう。

また、軽量化を実現している0.4mmという薄さゆえ、強風などの飛来物で凹みやすく、穴が空きやすいというデメリットも。さらに、素材やその薄さから、雨に対する遮音性はないので、屋根と居室の間に小屋裏を設けるなど、音を和らげる対策はマストです。

太陽光による熱の反射率は高い反面、熱も伝えやすいので、断熱材で補う必要があります。中には、遮音性を高めるために表面に石粒を吹き付けたものや、断熱材と一体化したものもあるのでチェックしてみてください。

抜群の性能! 「瓦」はワンランク上の高級感

耐用年数…50〜100年

メンテナンス間隔…基本不要(種類によって30〜50年ごと)

施工費用(1㎡)…6000〜1万5000円

「瓦は地震に弱い」というイメージは、阪神淡路大震災で、瓦屋根の日本家屋が多く倒壊したことに始まります。ただし、倒壊した多くの瓦屋根住宅は、1981年以前に耐震性能が不十分な基準で設計されたものが多かったのも事実です。

現在では、屋根の重さにより、必要な壁量を計算するよう、建築基準法が改正され、瓦屋根でも地震に強い家づくりへと変わっています。ウッドアートスタジオでは、和風にしたい方に多く選ばれていますが、最近では、洋風住宅にぴったりの洋瓦や平瓦など、デザインの選択肢も広がっており、その美しさで、高級感のあふれる外観をかなえてくれます。

「瓦」のメリット

以前はセメントやモルタル素材の瓦もありましたが、現在の流通量はかなり少なくなっているため、粘土を焼いてつくられる陶器製の瓦についてご紹介します。

陶器製の瓦は大きく分けて2種類。釉薬(ゆうやく)を塗って焼いたものと、釉薬を塗らずに焼いたものに分けられます。陶器瓦の代表的存在・釉薬瓦は表面にツヤがあり、耐水性は抜群。カラーバリエーションも豊富で、耐用年数は50〜100年。再塗装は必要ありません。

釉薬を塗らずに焼いた瓦は「いぶし瓦」や「素焼き瓦」など、焼き方によってさまざまな種類が存在します。釉薬を塗らない分、素材そのものの色合いを生かした美しさが魅力。焼き方によってそれぞれ工夫がされているため、高い耐水性は変わりません。耐用年数は30〜50年で、メンテナンスの間隔も同様に30〜50年とかなり長持ちです。

どの屋根材でも必要な防水シートのチェックは必要ですが、仮にシートを張り替えても、瓦は再利用できるのが最大のメリットです。

また、耐火性も高く、汚れにも強いですが、特に注目なのが防音性。最近多いゲリラ豪雨でも雨音は気になりませんから、屋根と居室の間に小屋裏をつくらないデザインを検討している場合は、瓦屋根をおすすめします。

屋根と居室の間にある小屋裏の空間で断熱をせず、屋根で断熱をするデザインを選択するケースは、勾配天井や構造梁あらわし、一部の全館空調システムなどを採用する場合に発生します。

「瓦」のデメリット

「瓦」のデメリットはずばり、価格と重さです。屋根材の価格と施工費を合わせた初期費用は、コロニアルの1.5〜2倍程度かかると考えてください。

また、一枚一枚に重量があるため、それを支えるのに必要な壁量も当然多くなります。そのため、間取りに制限が出てくる可能性があるのが特徴です。

初期費用を多く払っても、ランニングコストを下げたい人、高級感のある、ワンランク上の外観をかなえたい人にはおすすめの屋根材です。

初期費用を抑えたいなら高コスパの「コロニアル」

耐用年数…20〜25年

メンテナンス間隔…10年ごと

施工費用(1㎡)…5000〜7000円

「コロニアル」でつくられた屋根は「スレート屋根」とも呼ばれ、最近主流の屋根材です。新築などで初期費用を抑えたい方に選ばれています。定期的なメンテナンスをきちんとすれば、コスパの良い屋根材です。

「コロニアル」のメリット

厚さ5mm前後で、薄く平らなフォルムで、一般的に「スレート屋根」と呼ばれています。素材はセメントで、重量は瓦の約半分程度。重量の負担が少ないので、耐震性に強く、阪神淡路大震災以降、急速に採用率が高くなった屋根材です。

屋根の構造がシンプルになるため、修理費用も安価。また、屋根材の中でも特にカラーバリエーションが豊富です。イメージするカラーがある方はぜひチェックしてみてください。

「コロニアル」のデメリット

薄くて軽いセメント製なので、耐久性は低く、割れやすいのが最大のデメリット。経年劣化も目に見えて見栄えが悪くなるため、10年ごとのメンテナンス、必要に応じた再塗装はマストです。

放置してしまうと、苔や藻が生えたり、最悪、カビが生えたりする原因になり、雨漏りなどが発生した場合は修繕費用が跳ね上がる場合もあるので注意してください。

コロニアルを選択した場合は、しっかりと定期的にメンテナンスをし、屋根の寿命を最大限に伸ばすことが大切です。

フルオーダー住宅なら屋根材も自由に選べる

屋根材は比較的、選択肢の少ない材料ですが、メーカーや商品によっては「屋根材はコレ」と最初から決められていて、自由に選べないことも少なくありません。でも、立地条件やコスト面など、どんな条件でもクリアできるような、万能な材料はないのです。

家づくりをトータルデザインするウッドアートスタジオでは、立地条件によって変わる風通しや日照条件、家族ごとで違うコスト管理など、さまざまな条件を考慮した上で、ベストとなる材料を選ぶ事が後悔しない家づくりへの一歩だと考えています。

それぞれの条件に合わせて、材料もひとつひとつ選べる家づくりを丁寧にサポートしてまいりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

タイトルとURLをコピーしました